小説を書いて出すことが自信の源だった学生時代

私は平成元年、北海道札幌市に生まれました。

法学を教える父と絵を描くのが好きな母、選ぶもののセンスが良い姉のもとで育ちます。趣味はピアノと読書。父が書斎に置いていたパソコンは、幼い頃から一番の玩具でした。

小学生の頃、初めてその玩具で小説を書き、数少ない友達に読ませました。これが、人に自分の文章を読ませた原体験です。中学生になると、その小説をホームページで公開するように。HTMLを独学で学び、前略プロフィールにあの頃の技術で精一杯加工した自撮り写真を載せました。その後6年間、私はそのホームページを育てることに時間を費やします。

冴えない田舎の女子高生だった私の存在価値を認めてくれる「インターネット」に、私は夢中でした。限定されたコミュニティの中で私の小説は人気になり、少しの自信と高みを目指したい欲望を胸に秘め、不安定な天狗の鼻を育てた時代。それは大学進学を機に一変します。

認めてほしいだけで働き続けた会社員時代

上京して目の当たりにした、明らかな異才や努力家たち。私が今まで育ててきたものなど、何一つ誇れない。その思いは鮮やかな挫折として刻まれ、ストイックに努力することで自信を取り戻そうとする日々が始まりました。

でも、正直なことを言えば、そこに意志の主軸はありませんでした。自分を認めてほしいという思いで突っ走り、転んで大怪我をする。大学生から会社員になってもそれは続きます。

会社の指針に共感することで自分を鼓舞するものの、自分自身を愛せない環境や、努力で解決できない理不尽が立ちはだかると、どうしてもその場に居られない。(このことは過去にnoteで書いたので、リンクをご覧ください)

泣いたサンタの5年後、私も(#metoo)|ヤドリギユキ|note

このノートを書こうと思ったきっかけは、今日読んだ記事だ。 はあちゅうが著名クリエイターのセクハラとパワハラを証言 岸氏「謝罪します」 「#metoo」というハッシュタグをつけて性被害を受けた人々が声をあげている。 「私も」。 記事を読んで「私も」と思った。 私が「私も」と書いたところで、何が変わるとも思わない。 そして、私はそういうものを書くことを拒んできた。 私にとって、「性に触れること」を発することは、自分が「女である」ということを認めてしまうことだと思っていた。 だからどこまでも性について明かしたくないと思っていた。 「私も(#metoo)」というハッシュタグ

このままではいけない。私らしく生きることに真剣に向き合わなければ。27歳になってようやく、そう感じました。主軸がなかったからこそ広く浅い知識や経験を重ね、忍耐力も得られたのが唯一の救いです。

経験ゼロでライターを目指して今に至るまで

自分の過去を棚卸ししてみて、改めて私が没頭した好きなことは、文章を書くことだったと思い出しました。やっぱり文章を書きたい。どんな苦労があっても、それを続けてみたい。その直感に従い、未経験からライターを目指しました。

ただ愚直に、クライアントや読者が満足できる文章を必死に想像して書く。いつもそれは変わりませんが、今振り返れば仕事の内容は変わりました。(ライターを始めた当時は不安な自分を励まそうと、自分の仕事を振り返る記事を残していました。ご興味があればご覧ください)

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フリーランスの在宅ライターを始めた初心者が、会社員時代の働き方と比較して感じるメリット・デメリットについて書きます。これから在宅ライターになりたいと考えている人、今の働き方に疑問を感じている人はメリットとデメリットを比較しながら検討してみてください。

ライター業で「役立つ」と思う習慣、性格、ツール | | 宿木屋

ライターとしての仕事をする上で役立つ習慣や性格、ツールをそれぞれ3つずつご紹介します。ライター業で何か思い悩んでいることがある方は、もしかすると解決のきっかけができるかもしれません。ライター業の役立つ情報を探している方はぜひご覧ください。

無我夢中で続けているうちに、ご紹介からお仕事が増え続けました。現在は人物取材記事を中心にさまざまなものを執筆させていただいています。最新のポートフォリオは、下記にまとめています。

有り余る自己承認欲求や、仕事に依存して自分を保つ不安定な生き方は、少しずつ改善されていきました。何が幸せなのか、周囲の意見やバイアスにとらわれず検討できるようになってきています。

文章を書き続けたいから今取り組んでいること

2018年10月、東京から札幌に拠点を移しました。「私らしく生きる」ことについて考え、たどりついた答えのひとつです。ようやく、仕事に依存しない自信を育てるスタート地点に立てた気がします。

フリーランスライターが2拠点生活を始めた実体験とメリット・デメリット | | 宿木屋

フリーランスでライターをしながら、地元にUターンしつつ東京出張する2拠点生活を始めました。そのメリットとデメリットを実体験を交えて比較しながらご紹介します。これからフリーランスになろうと考えている方や、東京との2拠点生活を考えている方はぜひご覧ください。

ただ、ひとつ悩みがあります。文章を書くことが好きなのに、筆が進まないことです。おそらく、きっかけは素晴らしい編集者とのやりとり。あるいは、優れたライターの方々との出会いです。自分の文章の稚拙さや企画力のなさを痛感して、書けなくなってしまいました。

仕事で書かせていただくものについては、できる限り良きものを目指し、原稿を出します。でもそれが精一杯。仕事以外の文章は、読み返してゴミ箱に捨ててしまいます。いろいろ試してみたのですが、どうも続きません。

一年ほど試行錯誤して気がついたのは、これは文章力云々の問題ではないことです。要らないプライドや、恥ずかしくて見せられない自分を抱えている。心の問題です。

「宿木屋」をライターのブログからお茶のブログに変えようと思ったのは、そんな私の、今できる一歩です。自分の文章をしっかり見直しながら、成長していきたい。仕事を通じて学んだ編集の観点から見ても、納得できる情報を発信したい。心からそう願っているからこそ、大好きなお茶をテーマに選びました。

そんなふうにもがいて、今年30歳になります。相も変わらず文章を書き、壁にぶちあたっては進路変更をしたりするかもしれません。回り道の多い人生なので、偶然あなたの道と重なったら、ぜひごあいさつさせてください。

投稿日:2018年4月8日 更新日:

執筆者:yuki.yadorigi

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