ライターの文章力が高まるフィードバック

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編集からライターへのフィードバック

フィードバックとは?

フィードバックとは、もともとは制御工学における専門用語で、「出力された結果を入力側に戻し、出力を制御すること」を指します。転じてビジネスでもフィードバックという言葉は用いられるようになり、反省点を明確にし、改善につなげることを示すようになりました。
フィードバックは事実と結果に基づいた反省点まで明らかにした上で相手に戻すことであり、良いフィードバックを重ねれば製品やサービスのクオリティを向上することにつながるでしょう。

フィードバックのポイントは「次につながる」こと

フィードバックで気をつけることは、先ほども述べたように次につながる改善点であるかどうかです。もしも相手が継続の案件を依頼したライターでなくとも、丁寧なフィードバックを返すことで、編集者との信頼をつくることができます。
また、次回依頼をする際にも、どのような改善点を伝えたかわかることで、編集の際の注意ポイントが明確になります。そして、その改善点がクリアされていれば、相手を評価することもできます。
フィードバックは常に「次」を前提とした内容であるということを忘れないようにしましょう。

フィードバックで関係性を構築する

フィードバックを繰り返すことで、ライターと編集者のあいだでは自然とコミュニケーションが生まれます。編集者の目から見たライターのレベルを伝えることは、ライターにとって他の案件で執筆する際にも役立つはずです。
こうしたポイントを伝えることは、他案件との差別化にもつながります。良質なライターであればあるほど、フィードバックを大切にするため、関係性を深くしていくことができるでしょう。

ライターへフィードバックする内容

ライターの評価点

まずフィードバックで伝えるべきは、ライターの長所です。その文章の際立ってよかった部分を伝えてください。
何一つないと感じるなら、そもそもそのライターに依頼するべきではないでしょう。フィードバックというとダメ出しをイメージする人も多いですが、本来フィードバックでもっとも伝えるべきは相手の強みで、その強みを活かしてもらうことで品質を向上するほうが、できないポイントを改善するよりずっと効率的です。

ライターの個性

もしも見つけられれば、そのライターの個性についても指摘しましょう。「文章のリズムが良い」、「読者の視点に立てる」などのポイントは、厳密な評価基準がないため難しいところですが、あなたの目から見て個性だと感じた部分は積極的にフィードバックします。
こうすることで、ライターのモチベーションを高めることができます。また、個別のライターとしての認識を強く持ってもらうことで、責任感を醸成し、品質を向上することにもつながります。

ライターの弱点、改善点

上記2点を伝えたうえで、改善点を伝えましょう。改善点については、具体的かつ何をすればより良くなるかを明確に伝えましょう。漠然とした弱点の指摘は、モヤモヤとした気持ちを生み出し、文章の質を低下させる恐れがあります。
改善点は、多くても1回のフィードバックにつき3点までとしましょう。3点以上の改善は、次までの執筆では見込めません。その3点がクリアできたら、また次のフィードバックを伝えます。クリアできていないことは繰り返し伝えましょう。

フィードバックを前提とした編集

一貫したルール

こうしたフィードバックを返すためには、ある程度のルールをもとに編集・校正をおこなう必要があります。もちろん、発信するメディアのトンマナに対する意識を徹底することはもちろん、業界ごとの言葉の扱い方や読者視点に立った説明の深度など、「なんとなく」ではない確かな感覚を持ってライターに伝える必要があります。

ライターに考える余地を残す

また、全て編集が正しさを定義するのではなく、どちらが良いのかということをライターに問いかける部分があっても良いでしょう。なぜなら、ライターはライターなりに正しいと思った文章を書いているので、それがなぜ修正されるのか、どこが特に良いのか、ということを伝えるためには「どちらが良いか改めて選んでみて」と提案するのもひとつの手段です。
こうしたやりとりの中で、ライターの視点からの意見を経てより良い文章にたどり着くこともありますし、ライター独自のこだわりを見出すこともあります。

判断するときとしないときを明確に

フィードバックを前提とした編集において大切なのは、何を決めて、何をライターに戻すかです。先ほどご紹介した「考える余地」を全てに残すと、編集作業に停滞が生じるでしょう。ライターとのコミュニケーションによって相手の強みを引き出すために、何を判断し、何を相手に委ねるかを常に意識しましょう。

的確なフィードバックで文章をより良く

的確なフィードバックは、ライターのモチベーションを高めるとともに、より良い文章をつくりあげる一助となります。編集者とライターが信頼関係のもとコンテンツを継続的に制作できる環境があれば、メディアの意図に沿った記事を読者に届けることができるでしょう。
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宿木雪樹(やどりぎゆき)

物語を形にする仕事をしています。執筆を主軸に企画/デザインもしながら生きています。平穏が好き。

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